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嗚呼 バイキング

バイキング

パーティーの会場にやって来ると、そこにはプチセレブの人々が集まっていた。
彼らはセレブまではいかない。なんせ、年収1千万から5千万程度の人たちの集まりなので、セレブとまでは行かないまでも、それでも一般のレベルからすればかなりの者だと自負している人々の集まりなのである。

会場の舞台では、生バンドが軽音楽を奏でていた。
バイキング料理も豪華で、鯛の活造りや生雲丹などの和食から、フォアグラやキャビアまである。でも、このバイキング料理での一番人気は、すべての料理が出た後に仰々しくボーイが運んでくるデザートなのだ。

しかし、この人気のデザートは何故かパーティー会場にいる人数より少ない数しか出てこない。私たちのテーブルには女性が沢山いて、デザートを狙っていた。
その時、私はある事を思いつき、彼女たちに「デザートを取ってきてやるから待ってな!」と言い残し席を立った。

私は自分の思いつきに酔い、口元から笑みがこぼれるのを自覚した時には、自分の考えを誰かに悟られはしないかと、辺りを見回した。
完全に怪しいおっさんだ!
やがて、ボーイが両手に銀盤を乗せてやって来た。

そこには、見事なフルーツパフェが乗っている。あれだ!
私の計画では、ボーイがテーブルに乗せる前に、あのシルバートレイごともらい受けるのだ!私は、デザートを今や遅しと待ち受ける女性達が取り囲むテーブルの前で、ボーイに走り寄った。

彼から何食わぬ顔でシルバートレイを取ろうとした瞬間、不穏な動きを目の片隅で追ったボーイがサッとよけた。
私は空を掴み、その拍子にボーイと激突。我々2人と、美味しそうなパフェ達は、もんどり打って床に転んだ。

パフェにまみれてゆっくり顔を上げると、周りには事の成り行きの一部始終を見ていた女性達の冷たい視線があった。
こ、これは・・・・・「大丈夫ですか?」と侮蔑のトーンで尋ねてくるボーイの声より恐ろしい視線が降り注いでいた。

何十人という女性から降り注いで来るのは、紛れもなくケーベツ光線だ!
このケーベツ光線は、人間が瞳から放つ事の出来る唯一の攻撃ビームで、その威力は凄まじく、一度(ひとたび)人々の瞳から発せられた光線はいとも簡単に私の肉体を貫き、その精神に直接大ダメージを与えるスーパービームなのである。

肉体の傷ならば時と共に治っていくが、ケーベツ光線で受けた心のキズは治りが遅い。個人差はあるが、不治の傷を受ける人間もいるのだ!
私は彼女達の凄まじい攻撃に思わずのけぞった・・・・ゴン!  ?   あれ?
ベッドの角で頭を打った。


やってくれるじゃないか、私の初夢・・・・



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